厚労省は12日の中医協に、患者の受診回数の減少が期待できる「外来迅速検体検査」の考え方を提示した。これは、内科系学会社会保険連合を通じて、日本臨床検査医学会(会長=渡辺清明国際医療福祉大学教授)から提出された要望事項を踏まえた提案で、迅速検査体制を敷く急性期病院検査部などでは提案を歓迎する声が強い。
この外来迅速検体検査は、同学会が検査結果の迅速なレスポンスに診療報酬上の評価を求めた「診察前検査加算(仮称)」の考え方に近い。
学会の考え方は、再診患者に対し、前回診察時に出された検査オーダーにより(新患であれば診察時のオーダーにより)検体検査を実施し、現状では1時間以内に主治医に検査結果が報告され、診療に反映できることとしている。これによって主治医は、当日の検査結果に基づき患者の診断・治療をより迅速かつ適正に行うことが可能で、患者が検査結果に基づく処方をしてもらうための重複来院が回避でき、患者への安全かつ適正な医療の提供と再診料などの負担軽減につながるとしている。
診察前検査で行うべき項目は、10検査群余りを抜粋している。希望検査点数は、外来再診料のおよそ6割にあたる50点を要望している。
この提案を踏まえ、厚労省提案の外来迅速検体検査では、外来迅速検体検査対象の検査項目を提示し、算定対象は一定の施設要件を満たした病院、診療所ともに認めていくものとみられる。しかし、加算のような定額にするのではなく、実際に実施した検査項目分だけを算定できるようにするのではないかと考えられる。
一方、次回改定にあたっては、検査医学会、検査業界、そして厚労省医政局担当官は、「“検査の質の確保”を視点に、検査報酬体系の再構築を検討する時期ではないか」との考え方で一致している。学会などは、この考え方を具現化していくため、現行検査点数の検体検査管理加算I、IIの抜本的な改編を要望しているのだ。実際に検体検査管理加算は、都道府県の社会保険事務局に届け出を行った施設が算定できるが、都道府県によって施設基準の解釈に差があり、医療現場の不公平感が強いのが現状だ。それに加えて、検体検査管理加算が医療現場の検査の質的向上に寄与していないとの見方も強い。
そのため、検査医学会などでは、検体検査管理加算I、IIを廃止し、検査の質的担保の上から外部精度管理調査への参加の有無、医師の配置など一定の要件を設定し、医療機関の検査の質を3段階程度に診療報酬で評価していこうという構想を打ち出している。厚労省医政局が医療部会で実現できなかった検査の質的評価への思いを、保険局医療課が診療報酬をツールに、どこまで切り込めるのかが注目される。医療課担当官は「(検体検査管理加算については)これから検討していく」とコメントしている。

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